人事評価制度の作り方

人事評価制度は企業の経営戦略の実現を支えるものです。人手不足、長時間労働の是正、労働生産性の向上など、日本人の働き方は大きな転換期を迎えているといえます。企業においても新たな人事戦略、人事制度を検討することが求められています。

人事評価制度の作り方

1.評価制度導入方針を確認する

評価制度導入の目的と期待する社員像を明確にして、方針を決定します。

2.評価制度を設計する

(1)方針に沿った運用ルールの設計

期待する社員像から求められる成果や能力、具体的な行動が導かれます。それが「成果目標」「行動目標」などになります。

(2)職種・職位の分類

職種と職位を定義して、決定します。職種は、例えば「営業」と「管理」、「営業職」「事務職」「技術職」などが代表例です。職位は「一般」「課長」「部長」などです。職位が多すぎると、レベルの違いがあいまいになり、運用も複雑になりすぎますので注意が必要です。

(3)評価要素・ウェイトの決定

職種・職位によって評価要素・ウェイトは異なります。一般的には管理部門より営業部門、下位の職位より上位の職位の方が成果のウェイトを高く設定します。

(4)評価項目の策定

重要度の高いものから優先的に選定します。1つ上位レベルの目標を10~20%設定して、意識レベルを高めます。

(5)評価ランクの策定

評価基準のポイントをもとに算出します。5段階評価が一般的ですが、中心化傾向により3、4に評価が集中してしまいますので、評価基準は偶数にすると明確になります。

3.評価制度を導入する

  • 社員へ人事評価制度導入の意義・目的、実施方法を説明します。
  • 評価者が評価手順や基準を理解するトレーニングを実施します。
  • 被評価者が評価制度を理解し、前向きに取り組む研修を実施します。

参考記事:社内でできる評価者研修

4.評価制度を運用する

  • 実施状況を確認し、共有します。
  • 評価をフィードバックします。
  • 評価結果を分析します。
  • 分析結果を踏まえて、見直しを行います。

参考記事:人事評価の納得性を高めるフィードバック面談の手順

5.評価制度の効果を分析する

  • 制度の目的が実現できているか。
  • 想定した経営効果が出ているか。
  • 社員が育っているか。
  • 課題を解決したか。

人事評価制度の確認

チェック診断

経営理念、企業方針を明示していますか?
社員の離職率は低いですか?
給与の決定基準、仕組みを説明できますか?
年齢や勤続年数ではなく、能力や成果等で給与を決定していますか?
目的や金額が不明確な手当はないですか?
評価基準や評価シートを公開していますか?
評価結果を本人にフィードバックしていますか?
評価結果を処遇に反映していますか?
評価項目は実際にしている仕事内容に合ったものになっていますか?
評価に手間や時間はかかっていませんか?
評価や評価者に対する不満は低いですか?
評価者訓練を実施していますか?
評価のためのマニュアルはありますか?
成果だけでなく、プロセス(能力・行動)も評価していますか?
評価は絶対評価で行っていますか?

まとめ

人材育成を仕組み化して企業成長へつなげる人事評価制度は、経営戦略を支える人材マネジメントツールです。評価制度を適切に運用して、社員のやる気を引き出し、組織を活性化することで、業績にもよい影響を与えます。
企業の方向性に合った制度を構築し、適切に運用することから、社員と組織の成長を促進し、企業の成長へとつなげることができます。

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