目標管理制度のメリットとデメリット対処法

目標管理制度は多くの企業で実施している人事評価のひとつです。実に企業の8割以上が目標管理に基づく人事評価を実施しています。目標の達成度を評価・処遇に反映するフェアな制度のはずですが、適切な運用ができていないケースも少なくありません。どのような問題があるのでしょうか。

目標管理制度のメリット・デメリット

目標管理制度とは

目標を社員が自ら設定して、目標達成に向けた進捗や活動を主体的に管理していく、ピーター・ドラッカーが提唱した組織マネジメントの手法です。Management by Objectivesの略でMBOともいわれます。

目標管理のPDCAサイクル

人事評価では主体的な目標設定を出発点として、PDCAマネジメントサイクルを実践的に活用することができます。
①目標設定(Plan)
より適切な目標を設定し、プロセスを明確にして、承認します。
②実行・確認(Do)
目標を実行し、プロセス・進捗を確認します。
③評価・査定(Check)
達成度を評価し、結果を分析します。
④改善見直し(Action)
プロセスの改善や目標の見直しなどを行います。

実施の留意点

  • 目先の利益を重視しすぎること
  • 達成度(ノルマ)を重視しすぎること
  • 数値のみに頼ること

 実施の意義

  • 組織の目標と個人の目標を統合させ、組織力を向上させること
  • 社員の自主性を向上させること
  • 社員の自己成長、自己実現を促進すること
  • コミュニケーション力を強化すること

目標管理制度のメリット

  1. 個人の目標が会社や部門の目標ともリンクし、目標達成活動が業績向上につながりやすい
  2. 目標を自己設定することで前向きな取り組みにつながりやすい
  3. 達成過程を管理し、自己評価することで、社員の自主性・主体性を醸成できる
  4. 達成度が明確になり、公平な評価を実現できる
  5. 組織目標の共有により、一体感が生まれる
  6. 管理職のマネジメント力を向上させる

目標管理制度のデメリットと対処法

 
目標管理のデメリット
対処法
(1) 短期的な成果のみを追い求め、本質的な生産性向上を怠るようになる 全社や部門の目標と方針に合った期待と課題に紐づく目標を設定すること
(2) 関心が目先の成果のみに偏り、将来的な展望を持たなくなる 中長期的な成果について、期間を区切った達成度を目標として設定すること
(3) 成果に着目しすぎることで、プロセスを軽視し、逆に成果が出にくくなる 成果だけでなく、成果につながるプロセスそのものを目標として設定すること
(4)
評価を意識して、達成しやすい、簡単なものだけを目標に設定するようになる
難易度を設定し、努力すれば達成できる重要な目標を設定すること
(5) 個人主義が助長し、組織全体の業績を上げるための協調的な活動をしなくなる 組織目標の項目を設定し、一致する個人の目標を設定すること
(6) 目標以外の項目の関心が低くなり、人材育成が軽視されるようになる 役割に応じて、部下や同僚の指導に関する目標を設定すること

 まとめ

多くの企業で実施されている目標管理制度ですが、適切に運用するには努力も必要です。万能の制度ではなく、問題点もありますので、その対処法を理解して、メリットを最大化していくことが大切です。

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