昇給見直しの必要性

昇給は賃金を引き上げる方法ですが、賃金の平均水準を一律に上げるベースアップとは区別されます。最低賃金の過去最大引き上げ、同一労働同一賃金など賃金を取り巻く状況変化のなか、昇給方法を見直す動きも進むと考えられます。

昇給の方向性

昇給とは

 賃金決定要素の変化に応じて行われる基本給の引き上げです。
  • 年齢・勤続年数、職務遂行能力、職務、役割などの変化と賃金の調整機能
  • 生計費の増加に対応する生活水準の維持機能
  • 労働意識の刺激機能

昇給の特徴

 賃金水準を改定して、全社員の給与を一斉に引き上げるベースアップに対して、個々の社員を対象として行われます。

昇給の種類

  • 自動昇給:年齢・勤続年数などを基準として、変化に応じて自動的に昇給
  • 査定昇給:成績や業績に応じて昇給
  • 昇進・昇格昇給・・職位や等級(資格)の上昇に応じて昇給

◎定期昇給制度の状況(%)

係員 課長級
企業規模 全体
100人以上
500人未満
50人以上
100人未満
全体
100人以上
500人未満
50人以上
100人未満
制度あり 89.4 90.9 84.2 84.2 85.7 82.9
自動昇給 38.5 39.7 36.0 31.7 33.2 32.9
査定昇給 71.5 72.5 66.0 68.3 69.3 67.0
昇格昇給 39.9 41.2 29.9 37.1 39.2 29.4
制度なし 10.6 9.1 15.8 15.8 14.3 17.1
*人事院「平成28年職種別民間給与実態調査」

今後の昇給

  • 年功的な自動昇給の廃止、減額
  • 査定昇給の比率の引き上げ、増額
  • マイナス査定、ゼロ昇給を含む格差の拡大
  • 仕事・能力重視

まとめ

企業にとっては、賃金総額が大幅に増加するベースアップより総額を適正化できる昇給の方が望ましいといえます。さらに貢献度に見合った賃金体系の観点から昇給方法は自動昇給から査定昇給への移行が進むと考えられます。仕事や能力に応じて差をつけ、実力を重視するようになりますので、その前提として、評価制度の重要度が増すことになります。

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