人事評価制度のトレンド

多くの企業で何らかの人事評価をして昇給や賞与、昇格など処遇に反映しています。中小企業やベンチャーではユニークな評価制度を採用している企業も多くあります。しかし、残念ながら万能の評価制度はありません。
年功主義から能力主義が主流となり、バブル経済の崩壊と前後して成果主義人事制度の導入が進みました。しかし、日本企業では成果主義の運用がうまくいかず、2000年代には多くの企業で見直されることになりました。低成長期が続き、人事制度の改革に着手する企業が増えるなか、どのような人事評価が行われているのでしょうか。

人事評価制度の実態


労務行政研究所「人事評価制度の実態と運用に関する調査」(2014年)

1.目標管理

目標管理による達成度判定を反映した評価制度は調査企業の実に9割近くが実施しています。組織目標から個人目標に重きを置き、社員の自主性を引き出す傾向があります。単なる数値目標ではなく、社員が主体的に目標に取り組むことが重要です。効果的に活用するには適切な目標設定が前提となります。

2.行動・プロセス評価

成果を評価要素とみる業績評価に対して、成果につながる行動や業務遂行プロセスを重視している企業が8割です。成果・業績とのバランスをとって取り入れる傾向があります。人材育成にも有効で、経営理念、期待行動を反映させる動きがあります。

3.自己評価

被評価者本人が自分の評価を行い、自ら振り返ることで、行動改善に効果があります。調査企業の8割近くで実施されています。

4.発揮能力・コンピテンシー評価

成果を上げるために発揮された能力や取るべき行動を評価に取り入れている企業は7割前後と高い実施率になっています。年功制など人事制度の見直しに伴い、成果を上げる能力へ基準が移行していることが推測されます。

5.フィードバック面談

評価結果を通知するだけでなく、結果の原因とプロセスを正しく認識し、次につながる行動改善を促すことを目的として面談を実施します。前向きな行動を引き出し、評価を人材育成に活かすには不可欠です。近年の実施率は9割近くとなり、評価の納得性やモチベーション向上への配慮がうかがえます。

 6.評価者訓練

評価を行う社員が評価の手順や基準を理解し、公平な人事評価を行うためのトレーニングです。評価者としてだけではなく、管理職としてのマネジメント力アップにもつながります。定期的な実施が必要ですが、中小企業では行っていない企業の方が多いのが実情です。

まとめ

全体としての実施は少ない360度評価、被評価者研修についても、有効に活用している企業はあります。低成長期時代に企業を成長させるには、自社の目的と方針に合わせた人事評価を行い、企業力を高めることが重要といえます。
参照ホームページ[総務省]

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